ケース①管理会社が倒産して、預かり金が返金されない
40代、サラリーマン大家のSさんの体験談です。
Sさんは神奈川県の木造物件を購入し、物件近くの管理会社に管理委託していました。購入時は少し対応が遅いと思うときもありましたが、基本的には安心して管理を任せていたそうです。
ある日、空室が出たため、客付の相談をしようと思って連絡をしたところ、音信不通。「これはおかしい」と思ったSさんは、その週末に管理会社のオフィスを訪れました。すると、オフィスの入り口には「倒産しました」という衝撃的な内容と、弁護士の連絡先が書かれた張り紙が・・・・・。
実は、事前に連絡が来ないまま管理会社が倒産した場合、送金予定の家賃や敷金などの預かり金が戻ってこないケースが珍しくありません。賃貸借契約書や鍵などを預けていた場合も、返却されないのです。
このケースでは、入居者に直接連絡を取ることが難しかったため、手紙や訪問を重ねて事情を説明し、賃料の支払先を変更してもらうまでに数カ月を要しました。さらに、賃借人の退去時にオーナーが敷金を自己負担しなければならない契約内容になっていたため、Sさんは相当なショックを受けました。
こういった例は、押しが強い営業会社の倒産事例によく見られるといえます。
ケース②家賃を下げることを執拗に提案してくる
50代、開業医のKさんの体験談です。
Kさんは都内の区分マンションを所有しており、都心部にある管理会社に委託していました。ある日、空室が出ると管理会社から連絡がありました。Kさんの所有物件は築年がそれなりに経っているものの、退去月が2月予定と引越しシーズン直前だったため、家賃を下げずに募集をかけようと思っていました。
しかし、管理会社の担当者は「家賃を下げれば、すぐに入居がつく」と執拗に提案してきます。たしかに家賃を下げれば空室は埋まるのでしょうが、下げなくても埋まる物件であるにも関わらず、客付けの努力を諦めている印象なのです。
結局、どうにか家賃を下げずに募集したところ、すぐに入居が付きましたが、不要な管理会社との交渉が何度もあり、Kさんは強いストレスを受けました。
こうした管理会社の担当者は一定数存在します。業界内では、「オーナーの家賃値下げ交渉名人」などと呼ばれ、人当たりの良く丁寧な接客をする人が多いのです。
しかし、家賃を下げなくても埋まる可能性が高いのであれば、その営業力をオーナーに向けるのではなく、賃貸募集に向けてほしいものです。自分たちの労力を減らして「入居率98%を誇ります!」などと聞こえのいい謳い文句を使いたいだけなのでしょう。
他にもこんな被害例が!
管理会社にまつわる悲惨なケースは他にもあります。
たとえば、
・申込があったと報告を受けたのに、その後、空室のまま半年放置していた(オーナーに虚偽の情報を伝えていた)
・1カ月で原状回復できると言われていたのに、2カ月も放置されていた
・賃貸管理が売りの不動産会社に委託したら、実態は窓際社員の掃きだめ部署で対応が雑すぎる
・リフォーム費用を相場の2倍以上の値段で請求された
――など、枚挙にいとまがありません。
いずれも、不動産投資初心者が見破るのは容易ではありません。しかし“ブラック管理会社”には、いくつか共通点があるのも事実です。これについては他の記事で紹介していきます。





